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2024/01/10 15:33

犬の年齢について

犬の年齢はどのように計算するのでしょうか?
昔は大雑把に1年で人間の歳にすると7歳ずつ歳をとると言われていました(犬の歳A)。
しかし早い犬は8か月くらいで出産が可能になる事を考えると、人間で言う5・6歳という事になります。
そこで次に考えられた有力な計算方法は、1年で20歳、その後は1年で4歳ずつ歳をとるというものです(犬の歳B)。
これなら8か月位で出産が可能になるということも不自然ではなくなります。

遺伝子レベルで導き出した最新の計算方法

つい最近までこの「1歳で成人方式」が正解に近いと思われていましたが、
2019年、米国のカリフォルニア大学の研究チームが、新たな犬の年齢の換算式を発表しました。
犬の遺伝子レベルで計算したその計算方法が 「生まれてからの年数In×16+31=犬の年齢」
という少し複雑な計算になります(犬の歳C)
(※獣医学情報誌『EDUWARD MEDIA』イヌの年齢をヒトに換算する方法より参照)

計算方法はiPhoneの方は計算機アプリを使うと簡単に出せます。
まずはiPhoneの電卓を開き画面を横にします。



すると真ん中あたりに(In)の記号がありますので、これを使い犬が生まれてからの年数を入れ、次にInを押し×16+31=犬の年齢となります。
実際に5歳の犬で計算してみましょう。



と出ます。56.75歳!これが生後5年の犬が人間の歳で何歳なのかの答となります(ちょっとショック)。
同じように3歳で計算すると、48.58歳です。もう立派な中年ですね。

同大学の研究チームは、犬の遺伝子DNAの老化(メチル化)を調べることでこの年齢換算方法を導き出しました。
つまり遺伝子レベルで計算した年齢ということです。(犬の種類、大きさにより違いはあります)
人間も歳をとるごとに老化が進み、それに比例して病気にかかりやすくなります。
犬も歳をとると病気のリスクも高くなり、同時にまだ認知症ではなくても、徐々に脳の働きが落ちてくるのです。
人間で考えると「50歳を超えると急に体力が落ちてきた」となり、
なんだか物忘れが多くなって「何をしに来たんだっけ?」という事が増えてきますよね。
犬はそんなことは言いません。でも人間と同じく、加齢から来る体と頭の老化からは避けることはできません。



上の図では犬の年齢計算をA・B・Cのグラフにして表しました。
Aは1年で7歳歳をとる計算です。これでは犬が人間の成人になるまで3年を費やします。
さらに平均寿命を迎えるころには100歳を超えることになり、17歳では120歳になってしまいます。
Bは最初の1年で20歳。そこから毎年4歳ずつ歳をとることになります。
Cの最新の計算方法では1年で30歳を超え、その後も早く歳をとりますが、歳をとるに従い年間にとる歳は人間の速さに近づきます。


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